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    トレーリング注文(現物取引と現物マージン取引)
    bybit2024-06-22 15:28:19
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    Bybitの取引では、トレーリングストップという高度で柔軟なオプションを利用できます。トレーリングストップは、資産やポジションの市場価格を追跡する逆指値注文として機能します。注文を自動調整して損失を最小限に抑えたり、価格がトレーダーに有利に動いたときに利益を確定したりできます。トレーリングストップを設定しておくと、市場価格が所定の水準に達してから、あらかじめ設定した金額だけ揺り戻したときに、成行注文がトリガーされます。

     

    注:

    — トレーリングストップ機能を利用できるのは、統合取引アカウントで現物取引や現物マージン取引を行う場合のみです。

    — Bybitアプリの場合、現物取引でトレーリングストップ機能を利用できるのはバージョン4.37.0以降です。対応していないバージョンでは、現物取引でトレーリングストップ注文を確認することも、キャンセルすることもできません。

    — 無期限取引と先物取引でのトレーリングストップ注文については、こちらをご覧ください。

     

     

     

    しくみ

    トレーリングストップ注文は、現物取引、マージン取引、無期限取引、先物取引で同じように機能します。主な違いは用途にあります。現物取引では買い注文と売り注文の両方にトレーリングストップ注文を利用できますが、無期限取引と先物取引では建てたポジションの決済戦略としてしか利用できません。

     

    トレーリングストップ注文の設定方法は以下の2種類です。

    • 距離:アクティベーション以降に記録された最良価格からの「価格の距離」で見た価格リトレースメント。

    • 割合(パーセンテージ):アクティベーション以降に記録された最良価格からの「割合」で見た価格リトレースメント。

     

     

     

     

     

    例1:トレーリング買い注文をリトレースメント距離に基づいて設定

    田中さんが、リトレースメント距離を1,000 USDTと設定して、BTC/USDTのトレーリング買い注文を出しました。最終取引価格(LTP)は50,000 USDTでした。

     

    以下のシナリオでは、トレーリングストップは次のように機能します。

    1. LTPが50,000 USDTを下回らなかった場合、トレーリングストップ注文は51,000 USDTでトリガーされ、成行買い注文が発注されます。

    2. LTPが48,000 USDTに下落した場合、トレーリングストップ価格は自動的に下方調整され、49,000 USDT(48,000 + 1,000)でトレーリングストップ注文がトリガーされるようになります。

    3. LTPが48,500 USDTに再び上昇した場合、トレーリングストップ注文は49,000 USDTのまま変わりません。

    4. トレーリングストップ注文は、最安値(48,000 USDT)からのリトレースメントが1,000 USDTに達した場合のみトリガーされます。

    5. アクティベーション価格を設定している場合、トレーリングストップ注文は、アクティベーション価格に達した後でなければアクティベーションされません。アクティベーション価格を設定していない場合、トレーリングストップ注文は、発注後に現在のLTPに基づいて直ちにアクティベーションされます。

     

     

     

    例2:トレーリング売り注文をリトレースメントのパーセンテージに基づいて設定

    佐藤さんが、リトレースメントのパーセンテージを10%と設定して、ETH/USDTのトレーリング売り注文を出しました。最終取引価格(LTP)は4,000 USDTでした。

     

    以下のシナリオでは、トレーリングストップは次のように機能します。

    1. LTPが4,000 USDTを一度も超えなかった場合、トレーリングストップ注文は3,600 USDTでトリガーされ、成行売り注文が発注されます。

    2. LTPが4,100 USDTに上昇した場合、トレーリングストップ価格は自動的に上方調整され、3,690 USDT [4,100 × (1 - 10%)] でトリガーされます。

    3. 最終取引価格が3,700 USDTに下落した場合、トレーリングストップは3,690 USDTのまま変わりません。

    4. トレーリングストップ注文は、最高値(4,100 USDT)からのリトレースメントが10%に達した場合のみトリガーされます。

    5. アクティベーション価格を設定している場合、トレーリングストップ注文は、アクティベーション価格に達した後でなければアクティベーションされません。アクティベーション価格を設定していない場合、トレーリングストップ注文は、発注後に現在のLTPに基づいて直ちにアクティベーションされます。

     

     

    したがって、上記の例の場合、現物取引でのトレーリングストップ注文のトリガー価格は次のようにして求めます。

    買い注文:最安値 + リトレースメント距離、または最安値 × (1 + リトレースメントのパーセンテージ)

    売り注文:最高値 - リトレースメント距離、または最高値 × (1 - リトレースメントのパーセンテージ)

     

     

     

     

     

    現物取引でトレーリングストップ注文を出す方法

    現物取引でトレーリングストップ注文を出す手順について、以下でご説明します。

     

    ステップ1:現物取引のページを開き、「トレーリングストップ」注文を選択します。

     

     

     

     

     

    ステップ2:注文詳細を入力します。

    1. 割合または距離でリトレースメントを設定します。

    2. 注文価額または数量を入力します。

    3. アクティベーション価格を設定します(任意)。アクティベーション価格の設定を希望しない場合は、アクティベーション価格のチェックボックスをオフにします。

     

    「買う」または「売る」をクリックします。これで、トレーリングストップ注文の発注は完了です。

     

     

    現在のトレーリング注文を確認するには、「現在の注文」ページを開きます。このページでは、注文の変更やキャンセルも行えます。

     

     

     

     

    例(無期限取引および先物取引)

    例1:ロングポジションのトレーリングストップ注文をリトレースメント距離に基づいて設定

    田中さんがBTCUSD契約のロングポジションを30,000ドルで建て、リトレースメント距離を1,000ドルに設定してトレーリングストップ注文を出しました。

     

    以下のシナリオでは、トレーリングストップは次のように機能します。

    1. 最終取引価格が30,000ドルを一度も超えなかった場合、トレーリングストップ注文は通常の損切りと同様に29,000ドルでトリガーされます。

    2. 最終取引価格が31,000ドルに上昇した場合、トレーリングストップ価格は自動的に1,000ドル上方調整され(リトレースメント距離は0.5ドル刻みで調整可能)、トレーリングストップ注文が30,000ドルでトリガーされるようになります。

    3. 最終取引価格が30,500ドルに下落した場合、トレーリングストップは30,000のまま変わりません。

    4. トレーリングストップ注文は、最高値からのリトレースメントが1,000ドルに達した場合のみトリガーされます。

    5. アクティベーション価格を設定している場合、トレーリングストップ注文は、アクティベーション価格に達した後でなければアクティベーションされません。アクティベーション価格を設定していない場合、トレーリングストップ注文は、発注後に現在のLTPに基づいて直ちにアクティベーションされます。

     

     

    :ロングポジションを保有している場合、トレーリングストップ注文は成行売り注文となるため、アクティベーション価格をポジションの平均参入価格または現在の最終取引価格よりも高く設定する必要があります。




    例2:ショートポジションのトレーリングストップ注文をリトレースメントのパーセンテージに基づいて設定

    佐藤さんがBTCUSD契約のショートポジションを31,000ドルで建て、リトレースメントのパーセンテージを10%で設定してトレーリングストップ注文を出しました。

     

    以下のシナリオでは、トレーリングストップは次のように機能します。

     

    1. 最終取引価格が30,000ドルを一度も下回らない場合、トレーリングストップ注文は通常の損切りと同様に33,000ドルでトリガーされます。

    2. 最終取引価格が29,000ドルに下落した場合、トレーリングストップ価格は自動的に10%下方調整され(リトレースメントの割合は0.1%刻みで調整可能)、トレーリングストップ注文は31,900ドルでトリガーされるようになります。

    3. 最終取引価格が29,500ドルに上昇した場合、トレーリングストップ注文は31,900ドルのまま変わりません。

    4. トレーリングストップ注文は、最安値からのリトレースメントが10%に達した場合のみトリガーされます。

    5. アクティベーション価格を設定している場合、トレーリングストップ注文は、アクティベーション価格に達した後でなければアクティベーションされません。アクティベーション価格を設定していない場合、トレーリングストップ注文は、発注後に現在のLTPに基づいて直ちにアクティベーションされます。

     

     

    :ショートポジションを保有している場合、トレーリングストップ注文は成行買い注文となるため、アクティベーション価格をポジションの平均参入価格または現在の最終取引価格よりも低く設定する必要があります。

     

     

    したがって、上記の例の場合、無期限取引と先物取引でのトレーリングストップ注文のトリガー価格は次のようにして求めます。

    ロングポジションのトレーリングストップ:最高値 - リトレースメント距離、または最高値 × (1 - リトレースメントのパーセンテージ)

    ショートポジションのトレーリングストップ:最安値 + リトレースメント距離、または最安値 × (1 + リトレースメントのパーセンテージ)

     

     

     

     

     

    トレーリングプロフィット

    無期限取引と先物取引では、トレーリングストップでアクティベーション価格機能を活用すれば、ポジションに利益が発生した場合に限りトレーリングストップを発動させることもできます。これをトレーリングプロフィットと呼びます。

     

    佐藤さんがBTCUSDT契約のロングポジションを保有しているとします。最終取引価格は28,000 USDTです。佐藤さんは、最終取引価格が30,000 USDTに達したときに、リトレースメント距離を500 USDTとするトレーリングストップ注文を発注したいと考えています。

     

    佐藤さんは、リトレースメント距離を500 USDT、アクティベーション価格を30,000 USDTとしてトレーリングストップを設定できます。最終取引価格が30,000 USDTに達すると、トリガー価格29,500 USDT(30,000 USDT - 500 USDT)でトレーリングストップ注文が発注されます。

     

     

     

    無期限取引と先物取引でトレーリングストップ注文を出す方法

    無期限取引と先物取引でトレーリングストップ注文を出す手順について、以下でご説明します。

     

     

     

    ステップ1:無期限取引と先物取引のページでお客様が建てたポジションを探し、「トレーリングストップ」をタップします。

     

     

     

     

     

     

    ステップ2リトレースメントのトリガー方式(割合または距離)を選択し、必要に応じて「アクティベーション価格」を設定します。次に、「確定」をタップします。

     

     

    これで、トレーリングストップ注文の発注は完了です。

     

     

    ご自身のポジションに関連するトレーリングストップの注文詳細を確認できます。注文パラメータを変更するには、「トレーリングストップ」の詳細をタップします。

     

    トレーリングストップ注文をキャンセルするには、リトレースメントの横にある消しゴムのアイコンをタップし、次に「確定」をタップします。

     

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